寅次郎の話

ネコ 2009/06/04

         IMG_4916.jpg

私が東京に滞在中は吉祥寺の弟宅にお世話になっています。
以前は私と弟が住んでいた家ですが、現在は弟と弟の彼女T恵ちゃんが住んでいるのです。

東京滞在三日目ぐらいの夜、弟がT恵ちゃんと 「ウチでも猫飼いたいねー」 なんて話をしていました。
「What’s マイケルみたいな柄(茶トラ)がいいよなー。 そしてオスがいい」 と弟。

次の日の午前中、仕事が休みのT恵ちゃんと私が家でダラダラやっていると・・・・「なんか子猫の泣き声がします!!」 とT恵ちゃん。
この家の周りは野良猫が多く、子猫の声も何度か聞いた事があるのでさほど珍しい事ではありません。
しかし、夕べ猫が飼いたいと話したばかりな事も手伝ってか、(私の軽い制止も聞かず)家を飛び出したT恵ちゃん。

ホントは私もすごーーーく気になります。 何と言っても恐ろしいほど猫好きですから・・・・
普段私は、弱っている野良猫などを見かけると、いたたまれなくなり、後ろ髪引かれながらその場を立ち去ってしまいます。「あの猫はあのままだと長生きできないだろうな・・・・」 と何日も悶々として 「連れて帰るべきだったのか?」 と自問自答。  しかし、そんな事を毎度繰り返すほどの勇気と行動力のない私・・・・・ 
ただ不思議な事に、捨て猫や親猫からはぐれた子猫にはまだ出会った事がないのです。
「あぁ・・・私がビルゲイツほど大金持ちだったら、仕事はせず、島を買い、そこに捨てられたり虐待されたネコたちを住まわせ、一緒に暮らし、獣医さんも何十人か雇い・・・・・」 そんな妄想に逃げるワタシ・・・・


「お姉さん!いました!いました!子猫がっ!」 と、いささか興奮して戻って来たT恵ちゃん。

・・・・もう、子猫を見に行くしかありません (というか見たくてたまらない) 

私もビーサンをつっかけ、外へ飛び出しました・・・

その子猫は、お向かいの大きなお屋敷の門の前にいました。
とても細く小さく、母猫を探しているのか、お腹がすいたのか、休みなくかすれた声で泣いています。(泣き過ぎて声がかれているよう)
足取りはヨロヨロ、目はグチャグチャで、片目はつぶったまんまです。

私はその姿を見た瞬間、決意しました。 

どんなカタチであれ 「この子の一生に責任を持って関わろう」 と。

その時頭を過ったのは、怪我をしたり、病気だったりした子猫を保護し、育てている漫画家の大島弓子さん (注「グーグーだって猫である」参照) の事と、「星の王子さま」のキツネが話してくれ事でした。 
その事を思い出したら勇気がムクムクと湧いてきます。

周りを見回しても親猫の姿が見えません。
そしてこの猫は茶トラのオスです。弟が夕べ言った通りの理想の子猫です。

私はT恵ちゃんに聞きました
「どうする?この子。 もし育てる自信が無いのなら、里親を探すか、私が岩手に連れて帰るけど・・・」
T恵ちゃん真剣な顔でしばし沈黙・・・・・・・
・・・・・・そして・・・「飼います!」 と答えました。

そうと決まれば、早速子猫を連れて(東京ではポコリンもお世話になった)歩いて5分ほどの動物病院へ

眼はひどい結膜炎。片目は粘膜が張り付いて開かないので、その場で先生が切り開いてくれました(ヒ・・・ヒエー・・・・) 結膜炎のせいで鼻も炎症を起こしています。 
その他は今のところ大きな病気は無いようだが下痢をしたら、便を持ってすぐ来てくれと言われました。

               IMG_4829.jpg
        出会った日、まだ目が腫れていて、片目の眼球は栄養不足で外を向いている


                 IMG_5040.jpg
     目薬を1日7回以上さし続け、栄養満点のキャットフードを食べさせたお陰でご覧の通り、
     数日間で腫れもだいぶ引き、眼球も正面を向いています。



病院から連れ帰ってすぐキャットフードをむさぼる子猫。
その後階段の下でウンチをしました。 ・・・・・・・・・下痢です・・・・・・・・
急いで便をケースに入れ、またもや病院へ子猫と共に向かったT恵ちゃん。(私は用事があったため、ついていきませんでした。子猫の事で、すでに用事に遅刻・・へへ・・・) 
家を出るや否やゼーゼー言いながら戻って来たT恵ちゃん。
「は・・・母猫が・・・・母猫がいましたっ!ど・・・どうすれば・・・・」
ナニッ!?想定外でした・・・・・・・「とにかく、下痢をしたんだし、病院に連れて行ったほうがいいよ」と私。 
T恵ちゃん力無く 「・・・・ハイ・・・・・」      また出かけたT恵ちゃん。
5分後、電話が鳴りました。T恵ちゃんです。「母猫がっ!ずっとついてくるんです!!どうすれば・・・」
母猫の気持ちを考えると胸が痛く、頭もクラクラしてきました・・・・しかし・・・「とにかく、もう五日市街道に出るんでしょ?大きい通りに出れば、ついてこないから、とにかく病院に行って先生に母猫の事を相談してみようよ・・・」  T恵ちゃんまたしても力無く 「・・・・・ハイ・・・・・・」

私は出かけた後も子猫とT恵ちゃんの事が気になって気になってソワソワ・・・・・
親猫から安易に引き離してしまった事で激しい罪悪感に襲われていました。
「もしや・・・・子猫、親元に返して、家にいないかも・・・・・」 と不安でモヤモヤしながら家に帰ると・・・・うたた寝している弟のお腹の上で寝ている子猫を発見! 内心ホッとしました。。。。

T恵ちゃんの報告によると、便を調べたところ、やはりお腹に虫が数種類いるらしく、虫下しと整腸剤をもらってきたのだとか。 
そして親猫の事・・・・「親も子も離れ離れで可愛そうではあるが、このまま親元にまた返して野良猫になったら、目も見えなくなるだろうし、お腹にも沢山虫がいるから、弱って長くは生きられなかっただろう、と。 それよりも、安全な場所で健康にこちらで育ててあげた方が、この子のためでもある」というのが獣医師の先生のご意見だったそう。(確かに、野良猫の子猫は大人まで成長する確率が低いと聞いた事があります) そして病院の受け付けの方が 「野良猫はすぐ親離れしますよ。今は可哀そうで親元に返してもいずれ別れますよ」 と、とどめを刺してくれたのだとか。
・・・・・・・・そうなんだ・・・・・・私はまだまだ猫に関して無知でした。
色々考えさせられる貴重なお話に感謝したいです。

茶トラのオス猫が欲しいと言っていた次の日に現れた、茶トラのオスの子猫。
「これは運命だよね」 と3人で確信しました。

子猫の名前は後ほど弟が 「寅次郎」 と名付けました。



                   pokorinn2.jpg

               



Comment 8

コメント

文部省推薦児童図書に有る様なお話。
幸運を運んでくれると良いですね。
URL | kunikon #-[ 編集] | 2009/06/06 14:53

初めまして!

突然すみません、いちPOLICOファンのものです。
寅次郎ちゃんのお話に感動してコメントせずにいられなくなりました。    
寅ちゃん本当よかった、本当よかった!
私もいつも宝くじが当たったら猫を保護できる施設を・・なんて想像ばかり。
ペットNGのマンションなんかに住んでいるから捨て猫を見つけても1匹も救ってあげられない情けない日々・・・
でもいつかは寅ちゃんみたいなカワユイ子を幸せにしてあげたいと思います。

POLICOのアクセが素敵なのは深い愛情が詰まっているからなんですね~v-238
URL | paco☆ #gRtQ3NHo[ 編集] | 2009/06/06 15:00

先日、kotonoyaさんでのことを書いたmi.nこと、時々こちらにコメントさせて頂いているmiruruです。
名前の所が、間違って投稿していました(^^;)

寅次郎くんとはそんな運命的な出会いだったんですね☆
私もそんな運命的な出会いがあったら、すぐにでも飼ってしまいます!

茶トラの猫を飼ったことがなくて、小学生の時に子猫物語のチャトラン(年バレますね~)を見て以来、
ずっと飼いたいと思い続けているのですが、未だに出会えてません。

現在は、子供が出来て以来、実家に預かってもらって家では飼っていないので、寂しくって。読んでいたら、猫が恋しくて仕方なくなっちゃいました。

また、寅次郎くんの近況など、こちらで教えてくださいね☆
勿論、ポコリンも♪
URL | miruru #-[ 編集] | 2009/06/06 23:14

★kunikonさま★

推薦図書とは・・・・これまた・・・i-229
そうですねー 
寅次郎と出会えた事が幸運だったかもしれませんね・・・・なんてi-239



★paco☆さま★

はじめまして!
コメントありがとうございます☆

そうですかーpaco☆さんも宝くじ当たったら・・・・とか考えていましたか・・・
わかります。その気持ち。

住宅事情で、飼いたくても泣く泣くあきらめている人多いですよねー

いつの日かpaco☆さんにも素敵な出会いがありますように・・・・i-189



★miruruさま★

なるほど! mi.nさんってmiruruさんだったのですね! 
そういえばkotonoyaさんの話題が共通してました^^

チャトランわかりますよー
懐かしいですね~
実は寅次郎と名前が決まる前、時々チャトランと呼んでいました^_^;
弟たちは世代的に「?」でしたが・・・

またすぐ寅次郎写真館しますね!
ポコリンも、もちろん^^
URL | maki #-[ 編集] | 2009/06/07 00:39

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
| #[ 編集] | 2009/06/07 17:06

★Iさま★

ご丁寧なコメントありがとうございます!

後ほど改めてメールさせていただきます。
URL | maki #-[ 編集] | 2009/06/08 01:07

中途半端なことしましたね。その子猫の母親は、来年も再来年も生きている限り
野良の子猫を増やし続けます。
飼うと決めた子猫だけじゃなく、その母猫へのフォローもして欲しかったです。
別に母猫を飼えといってるわけでなく、避妊手術した後に元の場所に返すくらいはして欲しかったです。
10匹の保護猫を抱えるおばさんからの苦言でした。
URL | Piece #mQop/nM.[ 編集] | 2009/06/13 00:49

★pieceさま★

確かにおっしゃる通りで、
野良猫は避妊手術をしない限り
増え続けてしまいます。
その事実は私自身も大きな問題だと
考えておりますので、
pieceさまが私のとった行動を
中途半端だと思われる事もわかります。
でも、寅次郎を保護した事に後悔はしておりません。
とても貴重なご意見ありがとうございました。

URL | maki #-[ 編集] | 2009/06/13 01:20

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |
07 | 2017/08 | 09
S M T W T F S
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

OTHERS

TAG

policohumourをフォローしましょう